「学びの共同体」ブログ

生徒が生き生きと学ぶ授業③ ~「学びの共同体」へ ~

 現在、在家中では「学びの共同体」を基にした授業づくりを進めています。今年度中には全教科、全先生方の授業をこの形態に移行させたいと考えています。

教室を訪問して、室内が4人グループの机配置で構成されている、一斉授業の形態ではない、これだけで授業が生徒のものであり、生徒一人一人がそこで学ぶことが楽しいと感じるのがわかります。

一斉授業と比較して生徒から発せられるパワー、エネルギーが明らかに違います。

フラッと教室を訪れた私が楽しいと思うのですから、1時間その教室で学ぶ生徒はずっと楽しいに違いありません。

本日は3年生の国語で楽しい授業を参観しました。詩人 石垣りん さんの「挨拶 — 原爆の写真によせて —」を使っての授業です。

グループ内の4人が、本文の中で気になる語や表現、自分なりの解釈などを話しています。側で聞いている私が「ん?」と思う解釈もありますが、すぐさまグループの中からその点について「私はこう思うんだぁ」と別の解釈が述べられます。「ここにこう書いてあるから、僕もそっちじゃないかな?と思うなぁ」「えっ? 〇〇はどう思う?」とグループの仲間に意見を求めます。このような対話が続き、点と点だった解釈がつながり始め、作者が意図したであろう詩の内容にどんどん近づいていきます。

教室に座ってさえいれば先生が答えを教えてくれる、板書を写し取りさえすればテスト勉強はできる。そんな授業ではなく、自分たちの力だけで詩の内容を理解し、深めていく授業でした。「わかるって楽しい。できるって楽しい」の前段階である「考えるって楽しい」を教室の生徒全員が感じていることでしょう。